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2009/03/02: "雪まつりが終わって春の陽射し"
大井沢の雪まつりの花火が盛大に打ち上げられ、一夜明ければ春の陽射しです。
前山の斜面もアイゼンが欲しいほどに雪が締まり、靴の爪先を蹴り込みながら上がってみれば眼下に原の集落、寒河江川。
遠くに朝日連峰が見えます。
今年の雪まつりの花火も本当に見事でした。 冬の花火は大井沢に来て初めて見たのですが、純白の雪山を背景に広がる花火は夏に見る花火よりも清々しく、はるかに華やかで豪華で、そして感動的です。 私は花火を打ち上げるときのあの鈍い発射音が好きです。 深々と冷え込んだ夜の雪景色の中で聞く発射音は、どういう訳か気持ちの奥の方に響きます。
それにしても、大井沢の人たちが手作りで作り上げる雪まつりは奇跡だと思います。 たった100戸、300人の住民たちが、その30倍、40倍もの人たちを、もう20年もの間迎え続けています。
竜ヶ岳、障子ガ岳を背景にした原部落の家々。
(NHKは、<部落>は差別用語だから使うなと言います。 でも、差別的な語彙なんてのは時代や世代と共に際限なく生まれてくるものだろうし、その次々に生まれてくる<差別の意>を含んだ言葉を禁じ続けたら、日本語そのものがやせ細ってしまうように思っています。 「ちびくろサンボ」が廃刊になったりするのもその延長上にあるんでしょうけど、きだみのるの「気違い部落」なんて絶版どころか焚書の対象にもなりかねません。)
雲の影でまだら模様になった月山。
昼前までは雲ひとつ無く晴れ上がって、すっきりとした姿を見せていたのですが、家族は「快晴の月山は観光地の絵葉書みたいでつまらない。」と贅沢なことを言います。 私も同感ですけどね。