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2003/06/03: "プロジェクトX"
NHKの「プロジェクトX」って番組は変ですね。
なんだか無理やり感動的に盛り上げようとしているばかりで、見ている方はシラケルばかりです。
今もカラープラズマデイスプレイの開発感動物語を流していますが、新技術の開発なんて苦労があって当然だろうし、遅かれ早かれ誰かが成功するんだろうし、今更そんな話を愛と涙の感動物語にされたって面白くも何ともありません。
「凄いだろう。 凄いだろう。 どうだ、感動的だろう!」って押し付けられても別に何の感慨も湧いて来ないのは、制作者側が感動していない証拠ですね。
もう、ネタが尽きているんだったら止めればいいのに。
今日、宅急便の運転手さんが荷物を受け取りに来てくれて、伝票処理から領収書の発行までをとてもハイテク(?)な携帯端末で処理してしまうのでびっくりしてしまいました。
「すごいですねえ。」と感心したら「機械がしょっちゅう変わるんで困っちゃうんですよ。」とボヤいていました。 慣れたころにはまた新しいシステムが導入され、新しい端末を持たされるんだそうです。
今はハイテク系の技術革新なんてのは3ヶ月単位で起きているわけで、ユーザー側もすっかりそれに慣らされてしまっていて、どんな新技術が出てきても「当たり前」なんですね。
開発の苦労話なんてのは単なる「楽屋落ち」に過ぎない訳で、消費者にとっては「結果」だけに意味がある訳です。
そう言えば、昨日届いたBCNに「SEQRIA Mail」なる商品の広告が掲載されていて、これはこれでとても不快感を感じさせる(ただし、ウラをしっている人間にとっては抱腹絶倒の)広告なんですが、相も変わらず「先進の日本語処理技術」などというサブコピーを使っているんです。
要するに「マイクロソフトよりは先に進んでいるよ。」という事を「先進」と言いたいのでしょうが、ユーザーから見れば「それが何なの?」ですよね。
それはそれとして、「日本語処理技術」ってどんな技術か知らないけど、日本語としてはかなり醜悪な響きの言葉ではあります。
でも、「先進の日本語処理技術」なんて、「プロジェクトX」のテーマとしては行けそうだなあ。
タイトルは「愛と感動の太郎物語・・・全てはコタツから始まった。」
決まりですね。