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2003/07/19: "雨"
降りそうで降らない日々が一週間も続き、薪を切る作業は順調に進んだのですが、今日は朝から雨。
4、5本の丸太を残して、雨を口実に休みます。
昨日、一羽の不如帰(ホトトギス)が我が家の外壁に衝突して死亡しました。
妻が「キジバトが家にぶつかって死んでいる。 気絶しているだけかも知れない。」というので見に行くと、不如帰でした。
まだ体温は残っていましたが既に絶命していました。
自殺とも思えず、建物の外壁にぶつかる理由も想像できず、不思議な気持ちのまま埋葬してあげました。
子供の頃に聞いた不如帰にまつわる説話はとても悲しくて、不如帰の鳴き声を聞くたびに昔の記憶がよみがえります。
初夏の明るい緑の中から聞こえてくる不如帰の声を聞きながら、父親が話してくれたのは:
「昔、意地悪な継母と暮らしている若い娘がいて、食べ物を盗み食いしたのではないかと継母に疑われ、腹を割かれてしまった。 娘は不如帰になって、今でもお腹が「ポッとおっ割けたか! ポッとおっ割けたか!」と鳴いている。」
という残酷な話です。
そう言えば、やはり父親から聞かされた「カチカチ山」もかなり残酷なものでした。 父の祖母(私の曾祖母)が話してくれたのだそうですが、その「カチカチ山」では:
「狸がお婆さんを殺してお婆さんに化け、帰ってきたお爺さんに狸汁だと言ってお婆さんの肉を食わせてしまった。」
んだそうです。
グリム童話もかなり残酷なものが多いそうですし、もともとの民話の世界って、かなり残酷なものなのかもしれません。
毒を抜いてしまった明るく無害な童話ばかり聞かされていると長崎の12歳少年みたいな残酷な子が育つのかな?
ま、そんな馬鹿なことはないでしょうけど。