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2008/01/19: "カンボクの実、そして調査捕鯨を続ける理由"
雪景色の中で、一際鮮やかなのがカンボク(肝木)の実の赤さです。 一度、試食をしたことがあります。 野鳥の餌にもならずにこの季節になっても残っている理由が分かりました。 苦く、変な臭いがして形容し難い味です。 と言うことは鳥にも味覚があるということになるんでしょうか。 ちなみに、ツルウメモドキの実を試食してみたのですが、ちょっと甘くて、不味くはありませんでした。
ところで、日本政府が捕鯨にこだわる理由を理解できずにいたのですが、昨日の朝日新聞の記事で納得が行きました。
この小さな記事によると、大手の水産会社では鯨肉に対するニーズが少ないので商業捕鯨には興味が無いんだそうです。
ところが、水産庁所管の財団法人で、調査捕鯨を実施している「日本鯨類研究所」が水産庁の天下り先で、現在は4人のOBがここの役員をしているんだそうです。
で、この財団なるものは毎年4〜5千トンの鯨肉を販売していて70〜80億円の売り上げがあるんだとか。 肉の量や売り上げ金額から言って、これはもう誰が見ても「調査捕鯨」などというレベルのものではなくて、明らかに利潤目的の「商業捕鯨」ですよね。 しかも、昨年は船火事で収入が減ったので、今年は鯨肉の値上げまでして収益を確保しようとしている。
こんなことをしていながら反捕鯨国を説得しようとしていくらへ理屈を並べ立てても、どこも納得はしないだろうし、逆に国としての信頼を失うだけです。
いかに国連に貢献しようが、どんなに発展途上国に経済援助をしようが、インド洋で給油活動を続けようが、一向に国としての評価が上がらないのはこんな所にも理由があるんですね。 たかが水産庁の天下り先ひとつのために、日本はどれほどの損をしているんだろう・・・と考えると無性に腹立たしくなります。 ひどい話です。