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2005/09/08: "狙いどころがいいような悪いような・・・マスコット人形強盗:マーケッターへの教訓"

ローカル局のニュースで、製薬会社のマスコット人形を専門に狙った強盗に対して懲役7年の判決が言い渡された、と報じていました。 <資料映像>として、グリーンの蛙やピンクの兎のプラスチック製人形が写っていました。
人形を強奪する際には、店の人間にスプレーを吹き付けたり、突き倒したりして怪我をさせたんだそうです。
愛好家の間で高値で取引されるマスコット人形を狙った極めて悪質な犯行だそうで、奪った人形は計15体、時価112万円相当とのこと。

<お宝なんでも鑑定団>(だっけ?)と言ったテレビ番組などでは、古びたブリキの玩具や不二家のペコちゃんなどにとんでもない値段が付いたりもしていますが、だからと言って強盗に押し入ってまで奪い取るほどの<お宝>なのかどうか、私にはいまいちピンと来ません。
さて、この強盗犯人の狙いどころは、<あり>なのか<無し>なのか、良かったのか悪かったのか。
何とはなしに、間抜けで滑稽なイメージだけが先にたってしまいます。

蛙や兎の人形15体で時価112万円、と言うのもよく分かりません。
製薬会社が宣伝用に作ったときのコストなのか、それとも<愛好家>間での取引価格なのか・・・ニュースではその辺のことは触れていなくて、極めて不親切です。 風邪薬の宣伝用で、1体で7〜8万円もするようなPOPなんてのは有り得ないでしょうから、多分、マニア市場での実勢価格ってとこなんでしょう。 高いような安いような・・・。
愛好家たちは、あんなものを何のために蒐集するんだろう? 家の中に飾るつもりなんだろうか? 何が嬉しいんだろう?・・・と言った疑問を含めて、理解を超えることばかりのニュースです。

強盗犯の二人組みも何かを間違えているような気がしてなりません。
どの薬局にでも置いてあるような人形に、希少価値なんてのがあるはずも無く、そんな物が高額で取引されるはずも無く、強奪して逃げるにしても走りにくいだろうし、やっぱし、真っ当に正しくレジの現金を狙うべきだったと思います。
隙間を狙ったつもりなんだろうけど、外してますね。
この犯罪は、マーケティング活動を考える上でも実に教訓的です。 回りくどい手法は失敗のもとです。 金が欲しいなら、素直に金を欲しがらなければなりません。
更には、この強盗犯たちに狙われもしなかったマスコット人形の制作担当者や広告会社も大いに反省すべきです。