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2007/04/05: "一輪ほどの・・・"
日が差して、薄く積もった雪が解けたら庭先の福寿草が一輪だけ花を開きました。
一輪ほどの暖かさ・・・と言うよりは、一輪だけの寒さかな、と言ったところです。
数日前、町まで買い物に出る途中で、道路沿いの土手に咲いている福寿草をむきになって掘り荒らしている庄内ナンバーのオジサンを見かけました。
福寿草は早春の野の花です。
雪が解けて開いた野山にあって初めて趣があると思うし、美しいし、春を感じさせてくれます。 それを掘り起こして持ち帰って、どうするんでしょう。 せっかく山の中の道路沿いに咲いている野生の福寿草です。 そこで咲いているからこそ周囲の風景に引き立てられて美しいんだろうし、掘り起こして持ち帰りたいほどに好ましい存在なんだと思います。
正月頃に、よく玄関の靴箱の上や床の間などに飾られている鉢植えの福寿草を見ることがあります。 少しも美しくありません。 少しも春なんて感じません。 ただ寒々としているだけです。
花にもやはり「旬」があるはずです。
それに、野草は野山に自生しているからこそ野草な訳で、NHKの教養番組のように「野草を楽しむ」とか何とか行って、
行楽のついでに根こそぎ引っこ抜いてきた草花を小さな植木鉢に押し込めるなんて結構無残な行為のように思えてなりません。 ま、野草を楽しんではいるんだろうけど、少なくとも「愛でる」行為とは言えないでしょうね。
先日の庄内ナンバーのオジサンのように福寿草を根こそぎ掘り起こすなんてことは論外にしても、一人一本ずつ抜いて帰っても100人で抜けば100本の福寿草が消えてしまいます。 もう絶滅ですね。
似たようなことが釣りでも山菜採りでも、茸採りでも行われているんでしょうね。 そこまでやらなくても生きては行けるんだろうし、別に生活に困るようなことも無いと思うんだけど・・・。