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2003/03/02: "しょもぢ(しろもち)パーテイ"
私と私の家族が「しょもぢを食べたい。」、「しょもぢってどんなものなんですか?」などとしつこいものだから、黒淵部落の皆さんが修平さんのお宅で「しょもぢを作って食べる会」を先月18日に開いてくれました。
驚きました。 写真のように米を臼と杵で粉にすることから始めるんです。
「しょもぢ(しろもち)」を作るプロセスは簡単に言えば以下の通りです。
(1) うるち米を2日ほど水に浸し、十分に水分を含ませてから水切りをして臼でついて粉にします。(市販の米粉では「しょもぢ」にならないそうです。)
今回は3升の米を使いましたが、完全な微粒粉にするまで男性4人に女性3人も加わり、交代で米をつき続けて2時間近くかかりました。 途中、目の細かなふるいを使って粉を取ってゆきます。
(2) 米粉に砂糖(2kg)を加え、少量の水を入れて粘りが出るまでつきます。 このときの水加減はかなり微妙で、少ないと粘りが出ず、多過ぎるとトロロ汁のようになってしまいます。
(3) 硬めのアイスクリーム状になったところで、胡桃と硬めに茹でた大豆をそれぞれ500gから1kgほど加えて更につき続けます。 通常の餅よりもはるかに粘りが強く、突くにも返すにも非常な力が必要です。 1時間ほどで完成。
こんなに大それたことだとは思いもよりませんでした。 単に米の粉に砂糖と胡桃を加えて練っただけのものだと勘違いしていたものですから、気楽に「是非、作ってください。」などと口走ってしまいました。
本当に重労働で、しかも丁寧な作業でした。 こんなに大変なことを楽しそうにやってくれた黒淵部落の皆さんに大感謝です。
出来上がった「しょもぢ(しろもち)」をお神酒と一緒に山の神様へ供え、全員で拍手を打ってからご馳走になりました。
味は絶妙。 出来立てはアイスクリーム状の「落雁」に胡桃と大豆の風味が加わって、まるで「ハーゲンダッツ胡桃&大豆風味落雁」と言ったところ。 時間が経って、温まると舌触りがだらけて少し味が落ちてきます。
とにかく、複雑で不思議な味わいの食べ物です。
これは、やはり神聖な食べ物ですね。
また食べたいか? うーん・・・・・・少しなら。