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2004/07/11: "バグ"
昔、私がパソコンのソフトウエアの会社で働いていた頃、開発グループのフロアに蝶ネクタイをしたゴキブリのイラストが貼ってありました。 バグもネクタイをすればスペックに変身しちゃうということで、あれはエンジニアたちの自嘲だったのか、販促担当としては笑い飛ばしていてよかったのかそれとも腹を立てるべきだったのか、どうもいまだに判断できずにいます。
PC関連の仕事をしていればバグなんてのはソフトでもハードでも日常茶飯事、有って当然、無くて不自然ってなもんで、些細なバグにクレームを言ってくるユーザーの方がまるで理不尽なイチャモンをつけているかのように感じていたものです。(もちろん、これは通信回線と言えば糸電話を使ったりしていた昔の話で、今はもうバグなんてのは極めてまれなんでしょうけど。)
先日、釣りの帰りに携帯電話(2年前に買ったP211i)を使おうとしたら、画面が極めてシュールな雰囲気に変わっていて、しかもキー操作を全く受け付けなくなっていました。 電源も切れません。
むやみやたらにいじくり回していたら突然呼び出し音が鳴って、喜春さんが「電話をくれた?」などと言います。 どうやらリダイヤル機能は生きていたようです。 その後はキー操作が完全にロックされてしまって、電話をかけることが出来なくなってしまいました。 不思議なことに受信だけはできます。
我が家から最寄りのDoCoMoショップまでは40kmもあります。 面倒なので2週間ほど放置していたのですが、一昨日、山形市まで出たついでにDoCoMoに寄って、シュールな画面のままフリーズしている携帯電話を見せたら、見事な山形弁を自在に操る男性職員がいとも簡単に修復してしまいました。
原因を尋ねると、「何か近くで強力なノイズが発生したりすると、極まれに画面が乱れたりすることがあるんです。」という内容のことを完璧な山形語で説明してくれました。
「強力なノイズ」と言われても、心当たりは往復の車の中で横に座ってしゃべっていた新田さんの声ぐらいのものだし、眞柄さんも林さんも後部座席でイビキもかかずに寝込んでいたし・・・。
そう言えば、2、3日前の新聞でどこかの携帯電話がバグで回収されているという記事を読んだような気もして、携帯電話がデジタル機器の一種であることをすっかり忘れていたことに気づきました。
と言うことは、パソコン同様にフリーズしたり、データが飛んだり、画面がシュールになったりしても少しも変じゃなかったんですね。
でも、DoCoMoの青年も「あ、これはバグです。」と言えばそれで済むものを、何も新田さんの声を「強力なノイズ」だなんて、あまりにも失礼だと思います。