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2009/06/24: "犬の本は読まない。"
世に出ている犬の本といえば、訓練や躾けのHow toものだったり、ほのぼのだったり、感動の号泣ものだったりとどれもこれも面白くも何ともなさそうなものばかりなので、これまでは出張さんに勧められてよんだ「Dog Man」以外は全く読んだことがありません。 その例外の「Dog Man」も、理想の秋田犬を求めながら東北の山奥で暮らす老人とその家族の話で、犬の本とはいえません。
先日、娘が送ってくれた本は犬の本ですが、ハウツー躾けでも愛と感動の物語でもなくて、犬あるいは動物たちが本来持っているであろうと思われる豊かな感情や知能についての本です。
この本に書かれていることがどれほど正しいのかどうかは分かりませんが、少なくとも自分が飼っている犬を見る目は変わります。
犬は決して従順ではありません(少なくとも我が家の犬は)が、犬と一緒に暮らしているとこの本の著者が言うように犬はかなり思慮深い動物であると考えた方が納得が行きます。
著者は人間の精神分析が専門で、犬に関しては専門外のためか、自分の考えを正当化するための引用が多すぎて煩雑なのと、翻訳者が原文を勘違いしているか理解していないのではないかと思われるところが目立つし、訳文が回りくどくて読みにくいのがちょっと難点ですが、かなり面白く読みました。 アメリカでは良く売れた本のようなので、英語で読んだ方が分かりやすいのかも知れません。