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2003/08/14: "茸のホダ木を割る少年"
宮沢賢治言うところの「寒さの夏」なんでしょうか。
今日の大井沢は最高気温が19℃、今朝の明け方には15℃まで下がったようです。
さすがに半袖シャツでは肌寒く、ダンガリーの長袖シャツを着ています。
山には色々な茸が姿を見せ初めていて、思わず手を出したくなるのですが、食用かどうかの判断がつかない物ばかりなので、そのまま山に置いてきます。 チチダケもいつくか発見しましたが、これは食べられると言うだけでそれほどおいしくはないので、これもそのまま採らずにきました。
消えかけたような昔の峠道を歩いていると、けっこう汗を搾られるのですが、道端だけを見ていても発見するものが多くてついつい引き返すタイミングを失ってしまいます。
一昨日の古い峠道は、深く切れ込んだ沢に沿って続く道で、思わず釣り糸を垂れたくなるような好ポイントが点々と続いていました。 何度かイワナの影が走ったようにも見えたのですが、錯覚だったかも知れません。
(先日、娘と一緒に見た小さな沢では20cm前後のイワナをそこここで見ることができました。 昔は部落の飲料水としても使われていた沢だそうです。)
やっと稲の穂が出始めています。 蕎麦も花が終わり、実を付け始めました。 この寒さと日照時間の少なさが農作物に悪影響を与えなければいいのですが。
ベランダの下で物音がするので出て見たら、中学生くらいの男の子が吉太郎さんのナメコのホダ木を割っていました。
私の姿を見て、こそこそと立ち去りましたが昆虫を探していたようです。 都会から来た子供のようでした。
私の姿に逃げ出したと言うことは、彼なりの後ろめたさが有ったということのようです。
ここに住んでいると、この子だけではなく、都会からの人たちの無神経な態度に苛立ちを覚えることがあります。
無遠慮に民家の庭先まで入り込んでくる連中まで居ます。
大井沢の自然とその恵みを楽しんで貰うことは、地元の皆さんの願いでもあるわけですが、「楽しむこと」と「荒らすこと」は全く違うことです。
もう二度と大井沢には来れないだろう、とでも思っているからなのか、何でもかんでも根こぞぎ持ち帰ろうとします。 「少しだけなら貰ってもいいだろう。」とでも思うのか、栽培している山菜や茸を盗む人たちが居ます。
そんな人たちは「自分ひとりが貰うだけだから・・・」と気楽に思っているのかもしれませんが、その「自分ひとり」が数十人、数百人ともなれば地元住民の生活を脅かすほどの被害になります。
釣りも同様ですね。
もっと余裕を持って大井沢の自然を楽しんでもらえればいいのに、と思い続けています。
大井沢はこれからもずっと在るんですから。