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2004/09/12: "麻布十番"
テレビで麻布十番の紹介をしていました。 何でも、今、港区で最もおしゃれな街なんだそうです。
不思議ですね。 昔はちょっとした青線地区(あべちゃんの裏辺りには最近までその面影が残っていて、まるで永井荷風か大正ロマンの風情ではありました。)、麻布十番の子供たちが通う南山小学校や南山中学校は下品だといって周辺地区から嫌われ、馬鹿だけが行く南山高校、東麻布や赤羽橋と並んで誰もが住みたくなかった麻布十番、文字通り谷あいの下町商店街。
大使館や高級住宅があるのは十番ではなくて隣接する南麻布や元麻布。 六本木ヒルズは恋ヶ窪や材木町。 韓国大使館があるのは仙台坂。 どれも麻布十番ではありません。
今でもそれほど上品な店がある訳でもなく、特別に旨い店があるでもなく、原ストア(原店じゃなくて)はサビレまくり、家具や雑貨、衣類、靴などはどれもまともな店も無く、フォションもアンデルセンもすぐに潰れ、レコード店はリサイクルショップかと間違うほどだし、永坂更科なんて5、6本(7、8本かな?)のザル蕎麦で天文学的な金を取るし、冷麺で有名になった店はあっという間に味が落ちて値段が上がるし、あべちゃんだって着実に味と値段が反比例傾向だし、スターバックスは汚いし、スラブ系のオジサンがアイロンの効いたジーンズにビジネスシュウズで歩いていたりはするけれど金持ちの紅毛碧眼は住まないし・・・ん〜、おしゃれなんだろうなあ。 青山墓地だって歩いて行けるし、どうやら志村けんだって住んでるらしいし。 嫌いな街ではないんですが、あれを「おしゃれ」と言うんですかねえ。 地方出身の番組プロデユーサーにはそんな風に見えるのかなあ。 私の目には大井沢よりもはるかにダサく見えるんですが・・・。
そう言えば、石原裕次郎が倒れたガールフレンドの家はセイフー裏のマンションだってのを聞いたことがあります。 家賃が安い割には銀座、赤坂、六本木に近いということもあって、昔から水っぽい商売の方々には人気があったようです。 その辺は青線以来の伝統かも知れません。
ソフトバンクの孫さんが原ストアの隣にある金物屋でマイナスドライバーを買っていて、「え? 柳沼さん、何でこんなとこに居るの?」なんて声をかけられたことがあるから、やっぱりおしゃれだね。 大井沢じゃ孫さんもビル・ゲイツも見かけないもんなあ。(鯛焼き屋のオヤジとグリル満天星のオヤジはどっちも嫌いです。 あべちゃんのオヤジと息子たちは皆好きです。 原ストアの娘は昔からとても感じが悪いです。 人形焼屋の「松風」は娘たちの好物ですが、日曜日限定です。 床屋はどこも最悪です。 豆源は儲けている割にはいい品物を売ってます。 一の橋のNissinはお勧めです。 うなぎの「やつめ屋」とあべちゃんの隣でおでんだねを売っている店もかなりのものです。)