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2005/04/03: "大井沢の家庭料理"

ちょっとした用事があって田村政一さんのお宅を訪ねたら、「どうせ、今は一人なんだろうから夕飯を食ってゆけ。」と勧められました。
遠慮は失礼に当たるなどと勝手に決め込んでいるものですから、ずうずうしくも勧められるままに夕食をご馳走になりました。 本当に美味しい食事でした。

いつものことですが、大井沢でご馳走になる家庭料理は本当に美味しいものばかりです。
特に山菜や茸を使った料理には驚かされます。 こんな山里で、どうしてこんなにも上品な味付けが定着しているのかと不思議です。
素材の特性、扱い、素材同士の組み合わせ、調味料や薬味との相性・・・等々を熟知していて、さりげなく自然体で美味しいものが出来てしまっているような感じです。 素朴そのもので、どこにも無理やわざとらしさがありません。 
漬物類も出色です。 どう真似てもここの味にはなりません。 伝統とか文化というものなんでしょう。

今夜ご馳走になったマイタケの炊き込みご飯とナメコと豆腐の味噌汁は絶品でした。
以前に、キミヨさんのところで出されたゼンマイと団子の澄まし汁にも驚かされましたが、今夜の炊き込みご飯も実に見事でした。
マイタケもナメコも昨年の秋に採ったものを保存しておいたのでしょうが、香りも歯ざわりも新鮮そのもので、どんな方法で保存していたのか不思議です。 今度、改めて保存方法を教わろうと思っています。
大井沢には特にこれと言って美味しいものは無いように思っていましたが、実は各家庭の中に隠れていたようです。
これからは出来る限り沢山の家々に押しかけて、無理にでも食事をご馳走になって、家ごとの味を盗んで回りたいものです。
でも、これはかなり難しいチャレンジです。 ご近所に上がりこんで食事を無理強いするなんてのは論外としても、山菜や茸を物珍しさだけで受け止めていてはこの<大井沢の家庭料理>の味は出せないでしょう。 山菜類とのかなり真面目な付き合いが必要になりそうです。