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2003/11/10: "漬物"
どの家でも、漬物の準備です。
大根、白菜、青菜(せいさい)、かぶ・・・。
我が家でも、キミヨさんにいただいた大根と巨大な白菜を漬物にするために干しています。
庭先に並べた二つ割りの白菜に、カラマツの落ち葉が降り注いで、葉の間に入り込むので、あわてて家の反対側に移動したのですが、結果は同じでした。 今年の我が家の白菜漬けには、カラマツの落ち葉風味が加わるかも知れません。
昨年は、漬物を漬けること自体が嬉しくて、大量の白菜と大根を漬け過ぎてしまいました。 結局は食べ切れずに捨てるハメになりました。
今年は、昨年に懲りて春の山菜も、夏のナス、キュウリも、秋のキノコも、それに沢庵漬けや白菜の漬物も自粛気味です。 それでも、今日は堅太郎さんのお宅から沢山のヒノナとカブをいただいたし、先日は朝日山の家の智恵子夫人から巨大なカブを大量にもらってあるし、妻の青菜もとてもいい出来だったし、必然として大量の漬物が出来てしまいそうです。
漬物は難しいですね。
作り方というよりは食品としての漬物の存在そのものがかなり微妙で難しい位置にあります。
保存食としての立場はほぼ無意味になっているようだし、食事の副采としても存在価値が薄れているし、野菜として食べるには少し異質だし、かといって嗜好品でもないし、「箸休め」とも違うし、だいたい箸休めなどという食品のジャンルそのものがはほぼ絶滅状態だし・・・せいぜいのところ貰っても少しも嬉しくない観光地のお土産品としての存在価値くらいのものなんですかね。
寒い土地の塩味の程よく効いた漬物ほどおいしいものはないのですが、調子に乗って食べ過ぎると医者に叱られそうだし、どうも難しい食べ物です。 で、健康志向の減塩漬物なんてのもあるようですが、単に甘ったるいだけのグルタミン酸ソーダ、カラメル、アルコール、保存料、着色剤たっぷりのボケた味で、見ただけも不健康になりそうなシロモノが幅をきかせることになってるんですね。
山形に来て驚いたことの一つに「青菜(せいさい)漬けの素」、「おみ漬けの素」、「だしの素」といったように、多種多様な漬物調味料がスーパーストアやホームセンターなどに並んでいることです。
「浅漬けの素」でさえテレビコマーシャルで宣伝されている時代なんだから、当然と言えば当然のことなんでしょうけど、どうも釈然としないものが残っています。
昨年、私も初めての青菜(せいさい)漬けに訳も分からずに市販の「青菜漬けの素」を使ったのですが、あれはダメですね。 甘ったるいだけじゃなくて、せっかくのタカナ類特有の風味を全て殺してしまいます。 今年は、自分流にアレンジしてみるつもりです。