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2003/10/04: "今日も晴れたり降ったり"
古い家を取り壊したらしい廃材を積んだトラックが1台、2台と通り過ぎます。
どこかの空き家が壊され、その後に新しい家でも建つのかも知れません。
今日も天気は朝から晴れたり、急に土砂降りの雨になったりの繰り返しで、結局外の作業は何も出来ずに終わりました。
夕方、外は静かに晴れています。
昨日、福島大学行政社会学部の学生が、なんと手土産持参で「Iターン者をひきつける地域の魅力とIターン者の地域への関わり」という調査のために私の家を訪ねてきました。
「なんで大井沢を選んだの?」なんてことを改めて聞かれても、ここに家を建てた理由は漠然としていて、しかもかなり観念的なものなので、単純化して明確な答えを出すのはとても難しく、結局は「北海道の標津は地震が怖かったし・・・。」などと訳の分からないやり取りに終始してしまいました。
で、なんで大井沢だったんだろう?と改めて自問してみると、どうやらこの距離感にあるような気がします。
東京から車で5時間、新幹線でも3時間プラス1時間弱、いずれにしても4、5時間という時間距離。
買い物に寒河江市まで出かけても40分。 豪雪地帯にも関わらず、冬でも道路が閉鎖されるなんてことも無く1時間前後で東北自動車道に出てしまうことができるしといったアクセスの便利さ・・・などなど。
「住む前と実際に生活してみての違いは?」という問いに対しても、「ん、気持ちがいいよ。」程度の答えきり無いんですね。
と言うのも、ここでの生活に違和感を持っている訳でもないし、自分や家族のライフスタイルが変わった訳でもないし、食生活も基本的には東京での食事と変わらないし、友人や知人とは東京に居たときと同様にメールのやり取りをしているし、確かに住環境は大きく変わったんですが生活パターンはほとんど変わってないんです。
そう言えば、近所付き合いは少し増えてます。
興味深いことは日常的に起きていますが、それに対する戸惑いもあまり感じないし、「ああ、ここではそんな風にするんだ。」と納得してしまえばそれだけのこと。
要するに、東京での生活の延長上で日常を送っている訳ですから、あまり悩んだり困ったりと言うことはありませんね。
「大井沢に住んでみて、改善した方がよいと思う点は?」と問われても、答えは「そんなの、知らないよ。 別に無いもん。」だけです。
ここに住んでまだ1年10ヶ月です。 平将門以来、千年以上もの歴史を持つ大井沢で長い間に培われてきた習慣やしきたり、生活のリズム、考え方などに対して「いやあ、東京ではねえ・・・。」などと口出しをする方が恥知らず、自分の馬鹿さ加減も知らない馬鹿です。
その他、「地域開発が進んでいないという意見もあるが、柳沼さんはどう思いますか?」なんてことも尋ねられたり、「C&Rをどう思いますか?」なんてことも質問されました。
逆に「何をすれば地域開発ってことになるの?」と質問しちゃいました。 ここでは、農業でも山菜、山葡萄、切花などの栽培でも着実に成果を上げている人たちが沢山居る訳だし、そういうことは「地域開発」とは言わないんだろうか?
「C&R」につていも、「どう思いますか?」などと聞かれてもねえ・・・。
それって、大井沢にとってのC&R? それとも一般論としてのC&R? ま、どちらも悪いことじゃないでしょうね。
もちろん、地元のためになることなら大賛成ですけど、要は釣り人の問題であって、Iターン者とは関係ないですね。
私だって別に釣りをしに来た訳じゃないし・・・。
そんな訳で、私は「地域との関わりがほとんど無いIターン者」に分類されちゃったんだろうなあ。
参ったね。