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2006/10/25: "またまた団塊の世代、Uターン・・・NHKの取材"

Gassan1025 (89k image)
月山の頂上付近は雲の中ですが、雪でも降っていそうな雰囲気です。 今日も寒くて、ストーブに火を入れようかどうしようかと迷っています。

昨日、NHK山形からの電話取材。 2度目です。
テーマは団塊の世代、Uターン、そしてお決まりのスローライフ。

5年前にここに越して来てから、テレビや新聞などの取材が何度あったのか、回数を思い出せないほどです。
町役場からの紹介なので、無下に断ることも出来ず、その都度取材に応じていますが、いつもいつも同じテーマなので少し飽きてきました。
最近は、<団塊の世代>なるものがキーワードに加わってきています。
私は団塊の世代でも何でもないのですが、取材する方は3歳や4歳の年齢の差なんてのはどうでもいいらしく、60歳前後の年齢層を一把一からげの団塊にしてしまっている様子です。
そしてUターン、スローライフってことになるんですけど、私はどれも意識したことがありません。
町役場の皆さんもマスコミの方々も、どうやら私の属性を<東京でIT業界の仕事をしていて、釣が趣味で過疎地に移住してきたスローライフ好きの変人>という具合に決め付けているらしい。 しかも、年齢が団塊の世代に近いということもあって、<旬の話題>にぴったりということなんでしょうか。

取材やインタビューを受けていつも困るのは、取材をする側が既に作り上げているらしいストーリーと私の意識との間に極めて大きな温度差があることです。

釣をするために大井沢に移住したのか? いいえ、違います。 釣がきっかけで大井沢を知りましたが、釣りなんてのは
日常的にする類いの遊びでもないし、そのためにここに越してきたなんてことはありません。

スローライフあるいはロハス? そんなことは全く意識したことがありませんね。 多少不便な生活もいいかな・・・とは思ったことがありますけど、だからと言ってスローライフやスローフードなんてどうでもいいし、ロハスなんて言葉を知ったのもごく最近のことだし、単に気楽に生活したいだけなんですね。 とにかく頑張って仙人みたいな生活するなんてのは全然美しくないと思ってます。 有農薬、無機栽培の野菜だって、工場生産のパンだって全く気にしていません。 食物なんて旨けりゃいいんです。 ストーブだって衣類だって暖かくてカッコ良ければそれで文句はありません。

Uターン? え、私がですか? 東京から地方に移住することをそんな風に呼ぶんでしたらそうなんでしょうけど、Uターンしたつもりも無ければ、東京の生活を切り捨てたつもりもありません。 友人、知人のほとんどは東京に居るし、六本木の自宅だってそのままだし、パンやチーズ、ハム、ソーセージばかりじゃなく、牛肉やスパイス類、それにセロリなどの野菜まで東京から送ってもらったりしています。

じゃあ、何で大井沢に住んでるのか? 何も無くて不便で、有るのは自然と冬の豪雪だけだからじゃないのかなあ。 何も無い不便さを楽しんでると言うか、そんなものを遊んでいるだけなんですね。 要するに思想も無ければ理念なんてものも絶無なんです。
テレビを見て、青山紀ノ国屋のマフィンを齧りながら新聞を読んで、ガソリンが高いと不平をいいながらも車を乗り回し、大型の冷蔵庫と3台の冷凍庫を使い、いつもボイラーで沸かした湯が出て、デジカメとインターネットで遊んでいながら、とてもスローライフなんて語ることは出来ませんよ。