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2008/04/21: "柳青める・・・後期高齢者"
居間から見る向い山の残雪もずいぶんと少なくなり、ところどころに柳の新緑が目立つようになりました。
日中の気温も20℃近くまで上がるようになり、軒下に溜まった雪を片付けていても、薪割りをしていてもすぐに汗ばんで半そでのTシャツ1枚になります。 残雪で冷やされた風がひんやりとして気持ちがいいほどです。
雪代を集めて寒河江川は増水気味、1週間ほど前からウグイスの声も聞こえるようになり、何だかあっと言う間に初夏になってしまいそうです。
それはそれとして、最近やたらとうるさくて耳障りなのが「後期高齢者医療制度」なる訳のわからない名称と、それに反発しているらしいマスコミや「後期高齢者」たちの我がままぶり。
先ず、何で75歳以上の人たちを「後期」の高齢者などと呼ぶんだろう?
65歳以上を「高齢」と提議することにも抵抗があるけど、これが75歳になると死期間近な「後期」(あるいは末期?)の年寄りなんだそうだけど、大井沢じゃ80代の人たちだって、膝が痛い、腰が痛いなどと言いながらも山に入ってブナやナラの大木を切り倒しているし、90歳を超えた近所の方も屋根に上がって雪下ろしをしているし、「後期高齢者」などとすぐにでも特別養護老人ホームにでも入所しなければならない人たちの様な呼び方には強い抵抗を感じます。
今日もテレビのワイドショーで、この新しい医療制度の特集を放映していました。 医療保険料を年金から天引きするのがいけないと怒っていました。
巣鴨地蔵通り商店街では、ド派手な格好のバアサンやジイサンたちが「強制的に保険料をぶったくるとは何事だ!」と怒り狂っていました。 医療保険の保険料を払うと年金生活が成り立たない、などと馬鹿なことを言うんです。 保険料を払わずに保険制度の恩恵だけを受けようなんて、まさに「やらずぶったくり」と言うものです。
それにもう一つ納得が行かないのは、「年寄りは理解力が落ちていて判断力が無く、馬鹿で世情に疎く、貧しくて生活手段も無いから世の中全体で甘やかしてあげなければいけない弱者である。」と言った雰囲気ですね。
従って、新医療制度の説明は文字が小さいし、難しくて「これじゃあ、年寄りには分かりっこない。」などとコメンテーターたちが断言します。 読んでも理解できないでいるのは当のコメンテーターらしいんだけど。
そんな世の中の雰囲気につけ込んで、「オレたちゃ弱者だ。 どうしてくれるんだよ!」などと開き直っている年寄りたちも実に醜悪です。 「後期高齢者」になってるくせに、健康そのものでいつまで経っても死にそうにもないくせに世間に甘えて我がまま放題です。
貧しい人たちが振り込め詐欺なんかの被害者になりますか? 農協や銀行の職員が止めるのも聞かずに、詐欺犯の口座へ何百万円も振り込んじゃうなんて、悪乗りしている年寄りの典型ですね。 交通事故だか会社の金の使い込みだかをした孫のために、誰にも相談もせずにすぐに数百万の金を振り込めるってことは、それだけの金を手元に持っているってことでしょ。
銀行員や農協の職員の言うことなんて聞く耳も持たないってことは、それだけ自分の持っている理性、理解力、判断力に自信があるってことですよね。 少なくとも銀行や農協の若造連中よりは自分の方が経験も豊富で物事を知っているとは思っているでしょうね。
詐欺の被害者なんて年齢に関係なく分布しているわけですから、何も年寄りだけがターゲットになっている訳じゃありません。
ただ、振り込め詐欺の被害が多いのは、金持ちの年寄りが多いので集中的に狙われているからに過ぎないんじゃない?
いずれにしても、「年寄り」あるいは「高齢者」なるくくりだけで、あたかも全ての人たちが判断力の無い体力的に衰えた集団のように決め付ける必要は全く無いと思うなあ。
65歳以上を高齢者と言うんなら、日本の政治家の半数以上はそれに当てはまるだろうし、後期高齢者や末期高齢者の政治家だってずいぶん沢山居るんじゃないの? しかも、重鎮だったり黒幕だったり、キングメーカーだったりするんでしょ?
要するに、65歳だろうが75歳だろうが、年寄りを年寄り扱いして甘やかす必要なんて無いんじゃないの?ってなことを言いたい訳であります。 少なくとも私個人としては地下鉄で席を譲られるような、そんな年の取り方はしたくないなあ・・・。