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2002/11/22: "二重国籍、Bi-Culture?"

いわゆる「田舎暮らし」と言われる生活パターンは「二重国籍」を引きずりながら、元々の国籍(あるいは文化)をどうやって押さえつけるかがポイントなんじゃないか・・・

などと言うことを真夜中にアメリカ製のビーフソーセージを焼きながら思い始めています。
いくら強がりを言っても、東京での生活と大井沢での生活の違いは歴然としています。 人の考え方や生活パターンはほぼ共通していて、東北の田舎で生まれ育った私とって驚くほどのことは何も無いのですが、「食文化」の違いはやはりかなりのストレスになっています。
東京は特殊な文化圏なんでしょうね。 特に「食」に関しては「無国籍」ではないにしても極めて「多国籍」で、ほぼニューヨークに匹敵するのではないかと思います。
そんな所で40年近くも暮らしてしまうと、山形での生活では「食いたいものが無い」ことにイライラすることがあります。
食べる人が居ない(あるいは極めて少ない)のですから、アメリカ製のビーフソーセージもヨーロッパ産の臭いチーズも無いのが当然なのに、なかなかそれを「当然」として受け入れることが出来ずにいます。

郵便受けに抱腹絶倒のチラシが突っ込んでありました。 誰が何の目的で置いていったのか見当もつかない変なチラシです。
「ハーブを食べよう・・・身近な材料を使った簡単ハーブ料理」というレシピで、「リフレクソロジスト、アロマコーデイネーター、アロマインストラクター」なる人の名前が載っていました。
で、「ポトフ」の材料は骨付き鶏肉、カブ、ジャガイモ、ニンジンに、なんとフォンドボー、セロリ、ブーケガルニ(タイム、ローリエ、イタリアンパセリ、ローズマリー)だそうです。
で、ハーブサラダのドレッシングにはバジル、チャービル、チャイブなんかを使うんだそうです。
いやあ、これ程までに徹底的に市場性を無視しきったチラシを見たのは生まれて初めてです。 このチラシを配ってあるいた人の思考回路にとても興味があります。(知ってる人だったら困っちゃいますけど。)
そりゃあ、大井沢に「ポトフ」を作る人が居ても、カモマイル、ペパーミント、レモンバームのハーブテイーなるものを飲む人がいても変とかおかしいとか、そんなことは言えませんが、材料をどこで入手するんだろう? このチラシを配った人から買え、と言うにしては連絡先が無いんです。 不思議なチラシです。 「世界に平和を・・・」などという看板と同じ趣旨なのかもしれません。

ま、大井沢には日本カワウソが生息しているそうですから、何があっても不思議じゃないのかも知れません。