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2002/11/30: "鯖の水煮缶詰"
昔、丸紅のパプアニューギニア駐在員から、「現地の人たちの大好物はご飯に鯖の水煮缶詰をぶっかけただけのもので、一人で洗面器一杯分くらいは軽く平らげる。」などといういかにも本当らしい話を聞いたことがあります。
洗面器一杯のご飯は別にしても、山形の人たちの鯖の水煮缶好きはパプアニューギニアの皆さんに負けないんじゃないだろうかと推測しています。
今日の新聞に折り込まれてきた安売り店のチラシを見ていたら「極洋さば水煮 3缶250円」なんてのが載ってました。
これが安いのか高いのかは私には判断できないのですが、いずれにしても「さば水煮」が目玉商品のひとつであることは確かなようです。 とにかく、どのスーパーストアに行っても缶詰売り場に占める「さば水煮」の面積は他を圧倒しています。 以前に、妻に頼まれた鮭缶を探し回って一苦労したことがあります。 鮭缶もあることはあるんですが、実に目立たないところにひっそりと置かれています。
山形ではかなり広い地域で「ひっぱり」または「ひきずり」と呼ばれる料理方法(?)でうどんやそうめんが食べられています。
私の狭い範囲での経験からすると、この「ひっぱり」の基本形は「釜揚げうどんを納豆だれで食べる」というものです。 そのときに納豆に加える基礎調味料は醤油、さばの水煮、それに小口切りの葱です。 バリエイションとしては、これにマヨネーズを加えたり、ごま油を垂らしたりといろいろあるようですが、さばの水煮は基本中の基本のようです。
最初にこれをご馳走になった時はちょっと驚きました。 でも、これが以外にうまくて、一時はかなり凝っていたんですが、この半年くらいは遠ざかっています。
で、この「ひっぱり」あるいは「ひきずり」と言われる麺類料理(?)は、簡単だし、栄養的にも申し分がないし、それにそこそこの味ではあるし、各家庭でもかなりの頻度で食卓に上っているものと推測されます。
という訳で「さば水煮」の需要が多いのは「ひっぱり」のせいだろう、と思っていたのですが、最近は「それにしてもさば水煮があふれ過ぎている」ように感じ始めています。 「ひっぱり」だけの需要でこれほどまでに売り場面積を占有しているとは到底考えられません。
私の知らない利用方法があるに違いありません。 例えば、かの有名な「いも煮会」の「いもころ汁」の隠し味として欠かせないものだったり、味噌汁のダシには必ず「さば水煮」が使われたり、ファミリーマートやサンクスのシーチキンサンドイッチは実は「山形限定バージョン」として「さば水煮」だったり、学校給食にも週一回は「さば水煮」が出たり、「マーボウさば水煮」や「さば水煮ラーメン」があったり、餃子のアンにもさば水煮だったり・・・。
これは探索の余地あり、です。
新田さんが山形市の「Sybele」というパン屋のバゲットをお土産に持ってきてくれました。
いかにもバゲットらしいよく出来たバゲットで、あっと言う間に一本が消えました。 こんな風に「正しく」バゲットを焼いている店なら、他のパンも絶対においしいはずで、次回はぜひとも他のパンを食したいものです。 ね、新田さん。
ところで、よく「独自の製法」や「独自の味」にこだわってる(?)食い物屋がテレビや雑誌にでているけど、まっとうな仕事に就けなかった奴がグレて、チンピラってることの言い訳をしているようで、なんだか信用できませんよね。
(「チンピラってる」などという日本語はありません。 要するに、まともな味を作れない奴に限って「独自色」なるものを出したがるんじゃないのかなあ。 少なくとも、私が金を払って食いたいのは「まともな味のまっとうな料理」な訳で、それって食う方もちゃんとしてなきゃいけないけど、作るほうだってちゃんとしててほしいよね。 例えば、Doffoのブルーチーズとロックフォールの区別もつかない奴なんかに金は払いたくないよね。 たとえ、それが蕎麦屋だとしても嫌だなあ。)
そうそう、福島の菊地さんが平尾さんの管理小屋でこの冬を過ごすんだそうです。
3mの雪の下で半年間を過ごしたら、もう雪解け頃には仙人になっているかもしれません。 もしかしたら、仙人を通り越して「即身成仏」なんて可能性も無いとは言えません。
いずれにしても楽しみなことです。