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2004/05/19: "体験学習"
5月の連休明けから、大井沢では急にジャージー姿の中学生たちが目立つようになりました。
「体験学習」ということで、都会の中学校の子供たちが民宿に分宿したり、日帰りだったりで次々に大井沢を訪れ、農作業や山仕事の体験をしに来ているようです。
今日は仙台市立台原中学校の2年生たちが来ました。 努さんの山では5名の中学生たちにキノコのほだ木作りを体験させるとのことなので、お手伝い半分、見物半分で出かけました。
かなり面白かったです。
子供たちは努さんが用意しておいたミズナラのほだ木にとても熱心にナメコの菌(コマ)を打ち込んでいました。 彼らが打ち込んだナメコが収穫できるのは来年の秋。 自分がコマを打ち込んだほだ木にそれぞれの名前を書き込んでもらいましたから、来年の10月には自分のナメコを確認できるはずです。
で、何が面白かったか、なんですが・・・。
しばらくぶりに見る中学生がとても興味深かったですね。 すなお、シャイ、お行儀がいい、とてもいい子たち。 不思議なのは、仲間同士で勝手なおしゃべりをしながらも、どうやらこちらの言っていることも耳に入っているらしいということ。
それと、このジャージーファッション。 どの中学校でも、揃いのジャージーです。 どうしてこんなひどいことになってしまっているのか、理解できるようなできないような・・・。
すごく面白いのは「体験学習」などという発想そのもの。 これも不思議と言えば不思議なイベントです。 これは何なんでしょう?
先ず、誰がこんなことを考え出したんでしょう? 多分、従来の観光型修学旅行に行き詰まった旅行代理店あたりの着想なんでしょうが、もう少し何とかならないんでしょうかね。(もしかして、「エコツーリズム」なんてものの延長だったりして。 まさか、んな馬鹿な・・・。)
ただ単に耕運機で畑を耕して何かの苗を植えたり、種を蒔いたり、キノコ山に行ってほだ木にナメコのコマを打ち込んだりで体験は終了しちゃうらしいんですが、「え、それだけ?」なんて、こちらが拍子抜けしちゃいます。 子供たちが耕したり、植えたり、蒔いたりした後のプロセスや結果はどうでもいいんでしょうかね。
私としては、子供たちに結果(つまり収穫)まで追跡させてこそ「体験」てことになるんじゃないかと思う訳ですが、ま、学校にはそんなことをしている余裕は無いんでしょうし、旅行代理店としてもそんな面倒なことはどうでもいいのかもしれません。
正直な話、今日のことにしても「体験」などという日本語で表現してしまっていいものかどうかさえ不安になってしまいます。
そんな訳で、いろいろと大変面白い「体験学習」をさせていただきました。 とても良かったです。