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2002/10/18: "秋です。"

標高450mの大井沢にも紅葉が降りてき始めました。 今年の紅葉は予想外に鮮やかなものになりそうです。 庭の唐松にからみついた蔦の葉も柿の実のような色合いになっています。
妻の畑もなす、トマト、きゅうりなどの夏野菜が姿を消し、白菜や大根、葱などの冬野菜に変わってきました。
あれほど沢山居たイワナも産卵のために支流に上がってしまったのかほとんど姿を消し、大型のものだけが少し残っています。 本流ではニジマスとウグイばかりが目立つようになりました。

大井沢に温泉ができるんだそうです。 温泉のボーリングはすでに1年も前に終わっているのですが、やっと施設の建設工事が始まり、来年の2月に完成予定とのことです。
私は温泉だけではなく、風呂そのものが嫌いで冬でもシャワーだけで済ませるような人間なので、大井沢に温泉が出来ることに何の意味があるのかよく理解できずにいます。 ただ、釣り客や登山客を含めて、大井沢に遊びに来た人たちにとっては楽しみが増えることになるのかも知れません。 私の釣仲間にも釣行の帰りには必ず温泉を探し出し、寄り道をしてでも入ってくる奴がいます。
ただ、釣行帰りの温泉は後が大変です。 疲れた体がさらにだるくなってしまって、車を運転して東京までもどるのが死ぬほど億劫になります。 ましてや、高速道路の渋滞にでもはまってしまった日にはただひたすら睡魔との闘いになりかねません。
来シーズン、大井沢への釣行帰りに大井沢温泉(正式名称を募集中だそうです。)で疲れをほぐしてしまった方は、帰りの運転には十分にご注意ください。(個人的にはどこかの民宿にでも宿をとって、ゆっくりと1泊されてから帰ることをお勧めします。)
昨日、妻と二人で大頭森山のブナ林に行き、ブナの実を拾ってきました。 落ち葉の上うに落ちている小さな実を一粒づつ拾い集めるのは忍耐と根気と欲だけの作業になるんですが、地元の人たちは風の強い日にブナの木の下にビニールシートを広げて落ちてくる実を集めたり、道路に大量に落ちている実を箒とちり取りで集めたりするんだそうです。
私は初めてブナの実を食べたのですが、大変高価なツマミとして100gあたり数千円で売られているとか。 殻付きのままかどうかは確認し忘れましたが、多分殻を除いての値段でしょうね。

今日、沖縄に住む妻の友達からゴーヤが届きました。 さすがに本場のゴーヤと言うべきなんでしょう。 パイナップルほどの太さがあり、ずっしりと持ち重りがします。 色も鮮やかでいかにもおいしそうです。 この夏、妻の畑で採れたニガウリはせいぜいナスくらいの大きさで、食べるのが気の毒になるようなはかない存在でした。 畑、植える時期、育て方、気候・・・全てがニガウリには適していなかったような気がします。

20日に、今はもう全く使われなくなった古い峠道を歩く会があります。 妻と二人で参加するつもりです。
昨夜、修平さんから聞いた塗り椀やとっくり袴の木地作りの話にこの峠道の話が出てきました。 冬仕事にロクロで挽いた木地を春先になると10個づつ束ね、240個にしたものを背負ってこの峠道を越えて売りに行ったのだそうです。 福島県の会津塗りの木地として使われたようです。
昭和10年代の話です。 今でも修平さんのところにはその当時のロクロが残っているとのことで、木工の好きな娘がとても興味をもっています。
コケシは木地師が仕事の合間に娘の玩具として作ったの元になっていると言うような話を聞いたことがありますが、大井沢でコケシを始めた人ももともとは木地師だったようです。
ここの伝承館にはその当時のものが何か残っているのかも知れません。 明日にでも覗いてこようと思っています。
修平さんからは木地の原材料になるブナを切り出して、大井沢川を流して運んだころのとても面白い話も聞きました。 修平さんや努さんの話を聞いていると、昔の山村での生活が生き生きとよみがえって来て、少しも飽きません。