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2005/07/13: "心なごむニュース"
昨日から、「中高年ほど慣用句の誤用が目立つ。」というニュースが流れていて、聞いたり読んだりする度に滑稽で可笑しくなったり心がなごんだりしています。 そこへ届いた郵便物の宛名は「山形県西村山群・・・」となっていて、これもなんだか心がなごみました。
日本語が乱れている・・・と嘆く人が多いようだけど、日本語が乱れていなかった時代なんてのが有ったんだろうか?
明治22年に初版が発行された<言海>を開けば、今は使われていない日本語、聞いたことも無い言葉の連続です。 と言うことは、この1世紀の間だけでも日本語は乱れに乱れ、変わりに変わってきたと言うことなんでしょう。
「乱れている・・・」などと嘆く必要は全く無くて、これは単に変化しているに過ぎないんだと思います。 言葉が変化しているのは日本文化が躍動し、活気がある証拠だと思うんですが、ダメかなあ?
それにしても、目新しいものや若者文化を嫌い、過去や現状の維持にこだわりたいはずの中高年にこそ言葉の乱れが目立つというのも皮肉な話です。 これはもう、ただひたすら知性と教養の問題な訳で、<あらすじで読む・・・>シリーズなんぞで教養を誤魔化そうとしているオジサン連中なんてのは救いようもありません。 これからは、「若い連中はモノを知らない。」なんてことを言えなくなりましたね。 もう<汚名挽回>するには手遅れでしょう。
「西村山群」も別の意味でほのぼのしてしまいます。
東京の大企業ではたらくキャリアウーマンにとっては、「・・・郡」などというド田舎風の宛名を書くなんてことは無かったんでしょう。 最近はどこもかしこも市や町になってしまって、<田村郡高瀬村大字・・・字・・・>などという風情ある住所が消えてしまいました。 その町さえも、無理やり合併によって市へ変わろうとしています。
もっとも、大字小字に番地まで書き込む昔の宛名は長すぎてとても面倒でした。