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2006/04/30: "桜は無くても<見わたせば柳さくら>"

Yanagi0429 (169k image)
ひぐちさんのように、月に1度の丸谷才一のコラムを読むためだけに朝日新聞を取るほどのファンでもマニアでもフリークでもフェチでも中毒でもないけど、丸谷才一の書いたものは好きです。

Maruya (68k image)
私はこの人の書く小説はあまり面白いとは感じないのですが、評論や対談、エッセイは絶品ですよね。
例えば山崎正和との対談をまとめた<見わたせば柳さくら>、大野晋との<光る源氏の物語>、最近では<ゴシップ的日本語論>・・・。
とにかく博覧強記、抱腹絶倒、目からうろこ、うっそでしょう!の連続で仮死状態の脳細胞がびっくりして飛び起きてしまいます。
「日本海側一県置き美人論」なんてのもこの人の<食通知ったかぶり>に出てくるし、<桜もさよならも日本語>を読んでいたら、突然あの平手造酒(ひらてみき)が新橋駅でガードマンをしていたなどという歴史上のエピソードまで紹介されたりします。
そんな訳で、ここんところ丸谷才一に入り浸っているんですが、どう言う訳か山形県では鶴岡出身であるにも関わらずこの人のものがあまり読まれていないようです。 ここでは斉藤茂吉と藤沢周平の二人だけがもてはやされて、他の山形出身の作家や評論家はすっかり忘れられているかのような印象です。 斉藤茂吉なんてそんなにすごい歌詠みだとも思えないんだけど、分かりやすいんでしょうね。 それに彼の風貌も山形好みなのかも知れません。 藤沢周平だって、原作が山田洋二監督の映画になった途端に大騒ぎだもんね。
ま、歌人や小説家を山形出身というだけの理由で山形の人たちが読んで、自慢して、誇りに思わなきゃならないということも無い訳で、丸谷才一を知らないからと言って非難する理由も無い訳です。

それはそれとして、丸谷才一を読んでいて何よりもいいことはその間は我が家の犬が極めておとなしいこと。
<山といへば川>を読んでいても<猫だって夢を見る>や<犬だって散歩する>を読んでいても、我が家の飼い犬は私にもたれかって寝ています。
(どうやら犬だって夢を見るらしく、私の横で寝ているときも突然飛び起きて理由も無く吠えたりすることがあります。)
これが小林秀雄だったりル・クレジオだったりしたら、犬でさえも退屈で苛つくらしく家の中をウロウロして、いたずらのしまくり状態になったり外に出せの催促しまくり状態になったりします。