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2006/05/16: "カタクリ干し"
妻が自分で摘んできたカタクリをムシロに広げて庭先で干しています。
ゼンマイや椎茸を干すにもムシロが最も良く乾くそうで、妻は近所の家で使わなくなったムシロをいただいて使っています。 私は稲わらで編んだムシロを見るのは数十年ぶりのことです。
手前の緑鮮やかなのが摘みたて、茹でたてのもので、奥の黒ずんでいるのがほぼ干しあがって状態のものです。
大井沢では雪解けと同時にカタクリの花が咲き、村中の家々がいっせいにカタクリ採りをします。
採ってきたものはすぐに茹でて干し、ゼンマイのように乾燥させて保存食品にします。 干しゼンマイほどではないにしても、かなり高価な商品になるようです。
生でもおひたしなどにして食べます。 くせが無く、少し甘味があってシャキシャキした歯ざわりなんですが、私はその甘味が嫌で、食べたくない食材の一つです。
生で食べるときは注意が必要です。 茹でてからよく水にさらさないと、効果抜群の強烈下剤になります。 我が家の犬も、茹でて干したばかりのものを盗み食いして消化器系全体を空っぽにしていました。 これで、カタクリの茹でたては犬の下剤としても使えることが証明できたのではないでしょうか。
私は既に実証済みです。
乾燥品は水で戻して炒め物や煮物にしますが、どう言う訳か下剤効果は全く期待できません。 やはり生に限ります。
それにしても、カタクリを食うなんて事は東京に住んでいるときには考えもしなかったなあ。 勿論、カタクリ粉は知ってました。