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2006/07/14: "それでも天国"
気温27℃。
25℃を超えれば私と我が家の飼い犬にとっては釜茹での刑にでも会っている様な苦痛です。
それでも、昨日、一昨日と滞在した茨城県ひたちなか市の灼熱地獄に比べれば、深い緑の山々に囲まれ、涼しい川風が通り抜ける大井沢はまさに天国です。
例え地方都市でも、都会の住宅地の圧迫感には疲れます。
隣接し合っている敷地と敷地、それを仕切るコンクリートのブロック塀、庭先の視界をさえぎる隣家の屋根、道路際ぎりぎりに立ち上がっている建物の壁、台所の窓、車庫の門、犬の吠え声・・・あまりにも近隣の人々の生活臭が強すぎます。 むしろ、40年も住み暮らした六本木でのマンション生活の方が人々の生活臭が希薄でのんびりとします。
その天国のような大井沢に居ても、日差しの中で薪にするナラの丸太を切っているとワークブーツの下の靴下まで汗で濡れます。 1日に2時間、10本前後の丸太を切り、それを積み上げるのが私の体力にはちょうどいい作業量です。
あとはテラスのデッキチェアに寝そべって気持ちのいい風に吹かれ、丸谷才一や開高健でも読みながら冷たいビールか唇が切れるほどに冷やしたジントニックでも飲んでいるのが一番です。
ちょっと前に妻と交わした会話。
妻:「あなたにとって、理想の生活ってどんな生活なの?」
私:「今の様な生活。」
年に2、3度、釣を兼ねた旅に出て、そこそこに美味しいものを食べ、あとは何もせず、何も考えず、何にも煩わされず、暑くなく適度に寒くて、読みかけの本が手にあるのも忘れてボーっとしている生活が理想です。